ミルクティーのお話~当店の人気メニュー、ミルクティーについての話です~

はじめに

濃く淹れた紅茶にミルクをたっぷり入れたミルクティー。寒くなるとそんなミルクティーが美味しい季節になりすね。 いろいろなミルクティーの作り方が本などで紹介されていますが、簡単に分けると、カップに紅茶を注ぎミルクを入れるイングリッシュスタイルかお鍋で煮出すインディアンスタイルかに分かれると思います。

イングリッシュスタイルのミルクティ

ミルクを先に入れるか後に淹れるか。よく論争になっていましたが昨年結論が出たそうです。“ミルクは先に入れるMIF(ミルクインファースト)”何故か?ミルクは75度以上の熱を加えるとたんぱく質が破壊され膜をはり口の中がネバネバしてしまう。MIA(ミルクインアフター)だとミルクに75度以上の熱がかかり、さっぱりとしたミルクティーにならないそうです。 先に室温程度のミルクをカップに入れ、紅茶を注いで召し上がってください。しかしミルクを室温で放置しておくと腐ってしまうので冷蔵庫にて保存したミルクを使用しますが、先にクリーマーにお湯を入れて温めておいてからミルクをクリーマーに注げば少しは室温近くに戻るのではないかと思います。 もちろん紅茶も、ポット・カップ共に温めておくのは常識です。

インディアンスタイルのミルクティー

よく、このミルクティーのことをロイヤルミルクティーとお客様に言われるのですがどうなんでしょうか?このミルクティーもいろいろな作り方が紹介されますが、当店ではおなべに少量の水と茶葉を入れしばらく煮出して茶葉が開いたらミルクをたっぷり入れ沸騰寸前で火を止めます。 何故イングリッシュスタイルとインディアンスタイルのミルクティー? あくまでも私の考えですが 紅茶の消費大国イギリスにおいて紅茶をたっぷりとポットに注ぎ飲んでいるとだんだん濃くなってきます。濃くなった紅茶をボイルディングウォーターで薄めて飲んでも良いのですが、ミルクを入れたら美味しく飲めたというのでこれがイングリッシュスタイル。 又インドにおいては昔冷蔵庫を持っている家庭が少なく、子供にミルクを飲ませたりするのに腐らないよう何度も煮返してのんでいたらミルクがまずくなる。それに紅茶やスパイスを入れて飲んだら美味しくなった。これがインディアンスタイル。 要するに、紅茶を美味しく飲むために作られたものがイングリッシュスタイル。ミルクを美味しく飲むために作られたものがインディアンスタイルではないだろうかと考えます。但しインディアンスタイルは75度以上の熱がミルクにかかるのでやはりイングリッシュスタイルのミルクティーをお勧めします。

ミルクティーに合う紅茶の葉

よくミルクティーに合うものはインドのアッサム、スリランカのウバ等といろいろいわれますが、別に種類を決め付ける必要はありません。アッサムでもストレート向きのもあればウバでもミルクの合わない茶葉もあります。要は味!しっかりストロングに味が出て水色も濃いもの。但し気をつけなければならないのは苦味だと思います。経験上苦味の突出した紅茶にミルクを入れると苦味が逆に引き立ってしまいます。渋味と苦味は違います。こころよい渋味とバランスの取れた甘味苦味があってこそミルクティーに最適の紅茶といえましょう。